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2006.10.11

定期同額給与の減額

質問
A社(18年4月~19年3月期決算)は、役員報酬(すべて定期同額給与で、
事前届出給与・利益連動給与はありません)を都合により18年11月より
19年3月まで一律全員30%カット(減額)することになりました。
しかし業績の著しい悪化ではなく、むしろ業績良好状態での経営判断です。
この場合、来年の決算時の別表計算では、
①18年4月から支払ったすべての定期同額給与を全額否認してすべて加算する。
②18年11月から減額した30%部分を未払金認定報酬として法人所得から減算して
 源泉所得税を支払う。
③18年11月以降発生の定期同額給与を否認して加算する。
のいずれの方法によればよいでしょうか?

答え
平成18年度の税制改正により創設されたこの役員の定期同額給与の取り扱いに
ついては、現段階においては、詳細な取扱いが明確ではないので確たることは言
えないということを、前提とさせていただきます。
国税庁が示している「役員給与に関するQ&A」におけるQ3の見解からは、
要件違反の場合は、all or nothing という考え方があるみたいなので、
③の18年11月以降の発生給与全額否認が確実ではないかと考えられます。

*国税庁から質疑集が出ました。上記見解と異なる結果のようです。
 詳しくは、当記事のコメントをご参照下さい。税法解釈むずかしいですね。(反省)


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コメント

┌────────┐
│1 定期同額給与│
└────────┘
(定期給与の額を改定した場合の損金不算入額)
┌──────────────────────────────────┐
│(問1)当社(年1回3月決算)は、平成18年5月に開催した定時株主総会│
│   において、取締役Aに対し月額50万円の役員給与を支給することを決│
│   議していますが、Aの統括する営業部門の業績が好調であることから、|
|   平成19年2月に臨時株主総会を開催し、同月分の給与から月額20万円|
|   ずつ増額して支給することを決議しました。           │
│    このように、定期給与の額を事業年度の中途で改定した場合には、│
│   その全額が定期同額給与に該当しないこととなるのでしょうか。  │
│    なお、当社は、事前確定届出給与の届出は行っていません。   │
└──────────────────────────────────┘
(答)役員に対して支給する定期給与(その支給時期が1月以下の一定の期間ご
  とであるものをいいます。以下同じ。)の額につき事業年度の中途で改定が
  行われた場合は、その改定に係る定期給与のうち、次に掲げるものについて
  は、定期同額給与に該当し、原則として損金の額に算入されることとされて
  います(法法34①-、法令69①)。
  ① 定期給与の額につき当該事業年度開始の日の属する会計期間開始の日か
   ら3月を経過する日(以下「会計期間3月経過日」といいます。)までに
   その改定がされた場合における次に掲げる定期給与(法令69①-)
   ⅰ)その改定前の各支給時期(当該事業年度に属するものに限ります。ii
    において同じ。)における支給額が同額である定期給与
   ⅱ)その改定以後の各支給時期における支給額が同額である定期給与
  ② 定期給与の額につき当該法人の経営の状況が著しく悪化したことその他
   これに類する理由によりその改定がされた場合(減額した場合に限り、①
   に該当する場合を除きます。)の当該事業年度のその改定前の各支給時期
   における支給額及びその改定以後の各支給時期における支給額がそれぞれ
   同額である定期給与(法令69①二)
 
    したがって、事業年度の中途で定期給与の額を改定した場合であって、
   それが上記①及び②のいずれにも該当しないときには、原則として、その
   事業年度における定期給与の支給額の全額が、定期同額給与に該当しない
   こととなり、損金不算入となります。
    ただし、定期給与の額について、ご質問のような事業年度の中途の増額
   改定が行われた場合であって、増額後の各支給時期における支給額も同額
   であるようなときなどは、従前からの定期同額給与とは別個の定期給与が
   上乗せされて支給されたものと同視し得ることから、上乗せ支給された定
   期給与とみられる部分のみが損金不算入になるものと考えられます。
    したがって、貴社の場合には、当初、定期給与の額として定めていた金
   額(50万円)に、別途20万円を上乗せして支給するとのことですから、増
   額改定後の支給額(70万円)のうちの50万円部分に関しては、引き続き定
   期同額給与の支給が行われているものと考えられますので、平成19年3月
   期における損金不算入額は、40万円(平成19年2月分及び3月分の各20万
   円)となります。
 
    なお、ご質問のケースとは逆に、事業年度の中途で定期給与の額を減額
   した場合で上記①又は②に該当しないとき、例えば、経営の状況が悪化し
   たものの「著しい悪化」までは至らないケースについても、原則として、
   その事業年度における定期給与の支給額の全額が、定期同額給与に該当し
   ないこととなります。ただし、当初、定期同額給与として支給していた給
   与について減額改定を行い、減額後もその各支給時期における支給額が同
   額である定期給与として給与の支給を行っているときには、本来の定期同
   額給与の額は減額改定後の金額であり、減額改定前は、その定期同額給与
   の額に上乗せ支給を行っていたものであるともみられることから、減額改
   定前の定期給与の額のうち減額改定後の定期給与の額を超える部分の金額
   のみが損金不算入となります。

投稿: two-for-you | 2006.12.28 10:33

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